脳と心を休める習慣 「マインドフルネス」とは

目まぐるしい日々の中、常に多くの情報に触れ続ける現代人。「あのときこうしておけばよかった」と過去を振り返ったり、これから起きるかもしれないことに想いを巡らせて不安を感じるといった経験は、誰しもあることなのではないでしょうか。

現代人が抱えるストレスの原因の一つは、頭の中に浮かんでは消える雑念のループによる「脳疲労」であると言われています。

家に帰ってお風呂に入る時やご飯を食べる時、しっかりと心身を休めることができていますか?気づけばいくつもの雑念を、頭の中で巡らせてはいませんか?

こうした脳エネルギーの無駄遣いを抑え、「今この瞬間の気持ち」「今ある身体状況」といった現実をあるがままに知覚して受け入れている状態のことを「マインドフルネス」といい、そのような時間を意識的に作る方法が「マインドフルネス瞑想」です。


- 多くの研究により効果を実証済み。「マインドフルネス」の嬉しい効果

マインドフルネスにより得られる効果は、​​不安やストレスの解消、集中力の向上、自己肯定感の向上、睡眠の質の向上・不眠改善、自己統制力の向上など多岐に渡ります。

また、これらの期待される効果は、多くの研究により実証されており、近年では大手有名企業の研修としても取り入れられるほど。

忙しい人ほど、毎日少しの時間でもマインドフルネスな心の状態を作ることで、オンオフの切り替えが上手くいきやすくなり、結果として良い結果を残すことができるでしょう。


- まずは5分から。呼吸に集中する「マインドフルネス瞑想」

「マインドフルネス瞑想」とは、マインドフルネス(今この瞬間に意識を向け、集中している状態)と瞑想(心を鎮めることで無心になったり、何かに心を集中させること)が掛け合わされた造語です。両者が合わさることにより、マインドフルネスをより発達させることができると言われています。

マインドフルネスな心の状態を作る上で、大切になるのは「呼吸」です。マインドフルネス瞑想には様々な方法がありますが、基本のマインドフルネスでは”姿勢を正して、ただ自分の呼吸に意識を向ける”を実践していきます。


STEP1.

椅子に腰掛け、姿勢を正します。頭が天井から伸びる一本の糸で吊られてるイメージで。掌は太ももの上に置き、目は軽く閉じるか、薄く開けて斜め前を見ます。


STEP2.

体が触れている面に意識を向けます。座面に触れているお尻、地面を踏みしめる両足、接触している感覚をじっくりと意識します。


STEP3.

呼吸に意識を向けます。鼻をゆっくりと通り抜ける空気の流れ、胸やお腹の上下、呼吸の深さなど、自然な呼吸で起こる一つ一つの感覚に意識を向けましょう。


STEP4.

途中、雑念が浮かぶこともあるでしょう。そんな時にも自分を責めたりせず、雑念が浮かんでいるという事実を認めます。そしてまた、呼吸に意識を戻していきます。


以上の4STEPをまずは5分程度の短い時間から始め、慣れてきたら10分、15分と少しずつ時間を伸ばしていきましょう。


- マインドフルネスの効果を得るには継続が重要

マインドフルネスに関する様々な研究結果によると、マインドフルネスによる効果を実感するまでには、一般的に約2ヶ月ほどかかると言われています。

継続することは簡単なことではありませんが、日々のルーティンに組み込み習慣化することで、自分自身の心や体が少しずつ変化していくのを実感することができます。


- マインドフルネスは、幸せに生きるためのツール

つい感情的になってしまったり、心が不安に囚われてしまったり。そんな状態から抜け出し、もっと自由に、幸せに生きるためのツールがマインドフルネスです。

毎日の習慣にマインドフルネスを取り入れて、もっと生きやすい自分自身を手に入れてみませんか?